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<医療保険制度>健康保険料積立方式シミュレーション 医療保険の賦課と積立との比較 |
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シミュレーション結果
前期・後期高齢者医療制度に関し、
現在の医療保険制度における健康保険料を
・積立て方式にした場合の要財源確保額が最大になるのは、2029年で、20.9兆円
・現方式を維持した場合の要財源確保額が最大になるのは、2050年で、22.5兆円
⇒健康保険料を積立て方式に変更することによって、
前期・後期高齢者医療制度分の要財源確保額を圧縮でき、かつ、
要財源確保額のピークを21年前倒しできることは、
人口減に向かう日本にとって財政上望ましい
⇒健康保険料を積立て方式に切り替えるべきである |
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■シミュレーションの背景 |
厚生労働省集計による、平成23年度(2011年度)の国民医療費は、前年比3.1%増の38兆5,850億円。このうち、公費(国庫・地方)負担は、14兆8,079億円で、国民医療費全体の38.4%となっている。
今後、日本の人口動態推計に準じて、現役世代の人口が減少することが見込まれており、現在の国民医療費財源の健康保険料比率、48.6%を維持しようとすると、現役世代一人当たりの健康保険料負担額を一層増やしていく必要があり、2055年には、前期・後期高齢者医療制度分として、現在の2倍以上に相当する健康保険料を現役世代は負担せねばならない状況となってしまい、医療保険制度を持続させることが困難となってしまう。
そこで、現役世代の健康保険料を該当世代が高齢者になった時点で医療費に充当する積立て方式にした場合の要財源確保額(前期・後期高齢者医療制度分)がどのように変わるかをシミュレーションしてみる。
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■シミュレーションの前提 |
・医療保険制度は、現行のままとする
・現役世代(20〜64歳)の健康保険料は現在の数値
・前期高齢者交付金・後期高齢者支援金、公費を除いた額の収支差を積立金とする
・積立金計算は各保険者の年次報告から算出した、49,733億円を用いる
・年齢別積立額を導き出すことが困難なため、45年間の平均値を用いる
・積立金計算にあたっては、保険者毎の計算はせず、上記数値を現役世代の人口で除し、
一人当たりの数値を算出する
・将来人口は「国立社会保障・人口問題研究所」平成24年1月推計を用いる
・20〜64歳の間の積立額を65〜80歳の16年に按分して高齢者医療費に充当するものとする
・2015年時点で64歳の人は、1年間積み立てたとし、2016年から16年間でその積立金を按分する
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